小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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──良い加減にしてくれ、構うなって言ってるんだ。食事を取らなかろうが、煙草をいくら吸おうが私の好きさ、今は話を書かなきゃならねえんだ。(手を取られ、反射的にその手を叩くようにして振り払う。初めてといって良いほどのスランプ、歳のせいでもう一生書けないのではないかという不安が一層焦りを生んでいた。相手が干渉してくることが今は嫌で、話が書けずに苛立っている醜い自分なんて放っておいて欲しかった。眼鏡越しに鋭い視線が相手を射抜き、刺々しい言葉を突き付けた。酷く虫の居所が悪いようで、相手の頑なな態度に反するようにどんどん意固地になって行き。)
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