小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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…いや、大丈夫だ。このまま続けよう。(やはり相手は自分の事に対しては妙に鋭い所があると思いつつ、記者にも配慮して耳打ちで体調を案じてくれた相手には余計な心配をかけないようにと特に辛い様子も見せずに普段通りの返事を返し。目眩は収まらなかったが、人に弱みを見せることを何よりも嫌う性格、それを表に出す事もなく記者からの質問に答えて。顔色ひとつ変えずに平静を装うのは得意な筈だが、それから数十分、取材が終盤に差し掛かった頃には限界が近く一度唇を湿らせるように湯呑みに口をつけつつも背中に冷たい汗が滑り僅かに眉を顰めた。あくまで最後まで体調が悪い事は表に出さず平静を装い続けたまま、締め切りはまだ随分先だったが記者の質問が止まったのを見計らい半ば強引に相手に記者を見送るようにと言い付けて。)──…さて、お二人には悪いけれど締め切りが近いんです。執筆がまだ残っているので今日はこの辺でよろしいですか。総一郎、お二人を門までお送りして。
合わせていただきありがとうございます!(蹴り推奨)
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