小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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─初めまして。僕の名前は総一郎と申します。本日は宜しくお願い致します。
(当日、後に着いた自分は先に部屋には先方がいる事を知り緊張感を胸に。戸を開けると、洋服を纏った黒髪の女性。清楚で、朗らかな印象を受けつつ互いに自己紹介。席に着き、暫しの沈黙が流れる。そういえば、学生の頃は好きな人はいたしその話をする事こそはあったが特に発展もせず、卒業して直ぐに先生の元へと行った自分は年相応の恋愛経験が乏しい。その場の緊張感も合い待って、女性が好む話がぱっと思いつく事もなく、不意に先に口を開いたのは彼女だった。お喋り好きの母だ、きっと先方には事前─通りの情報は伝えてあったのだろう。普段、先生は名の知れた方なので自ら世話役をしているとは言わない。母が名前まで出しているかは知らないが、名前は伏せつつ会話を返そう。職業と文学について話し出すと、ついつい言葉が饒舌になる。途中でふと我に帰り、咳払い。自分はというと、急な見合い話だったので彼女の事は何も知らない。質問を返して、話を繋げようと。)はい、あまり公にはしていませんが、小説家の方のお側で、家事洗濯等の身の回りのお手伝いをさせて頂いております。先生の創る文章はとても繊細で、それが時に美しく時に儚く、時に切なく…。先生と、先生の創る本に出会えた事が、この上なく幸せで…こほん。すみません、お喋りが過ぎました。千世子さんのご職業やご趣味は何ですか?
( いえいえ、お気遣いありがとうございます。お見合い相手の彼女を提供してくださったおかげで、シーンがとても回しやすいです!何から何までありがとうございます。ハイペースなのもお気になさらないで下さい、返せない日もありますが返信を見ては毎度心が踊り、返せる時間が出来るまでふとした時に何て返そうかと考えるのですがその時間がとても楽しくもあります。人間愛から恋愛へと感情の違いが出始めましたが、今後とも末永く宜しくお願い致します!
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