小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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…どのお着物も、捨てがたいです。(店主が持って来てくれた着物一式を相手の隣て同じように見遣る。いかんせん、和風をあまり着る事はないのでどれが自分にあうかなんて分からないし、ここに来て果たして似合う物はあるのだろうかと一抹の不安さえ。先生が選んだものを、軽く羽織り合わせて見ると、どれも格好は合い、鏡越しに真正面から見たり、はたまた顔を横に向けて見たりと浮かれた気持ちを無意識ながら出して。寒色系から暖色系まで一通り合わせた後に、好みを尋ねられ一考。お世話役として先生だけでなく色んな方をお家に迎え入れる事も多々ある。そんな時に、色んな方を暖かく迎え入れ、時に安心感を与えたい。凛としたクールな寒色系も、とても良かったが自分には暖かみのある色の方が合っているなと。選んだ理由は、少しこっぱずかしくて言うのには控えるが、暖色系のお着物を1つ、手で示して。)…どれも素敵はお着物でしたが、こちらが僕には合っているかな、と。先生は、客観的に見てどちらが良かったでしょうか…?
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