小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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…人生を変えるほど、心を揺さぶる物語が綴れて居たなら私も本望だ。お前さんが一人で延々と語っていた本の感想も、興味深かったからね。
(初めて戸を叩いた日から、何度追い返しても諦めることなく通い続けた相手。初めて相手を見たときは自分を前に酷く緊張しているのが伝わってきて、歳も若く到底世話役にする気など無く。しかしどれほど邪険に扱っても決して頭を下げることをやめず、如何に心を動かされたかや何処が好きかなど一方的に延々と細部の描写に至るまで語り尽くすある意味愛の深さに、閉ざしていた心が少し開いたのだから其れは確かに相手の成せる技だったはずで。続く相手の言葉と表情には呆れたように溜息を吐きつつ、わんわん泣かれたのでは堪らないと。肩を解して貰おうと相手に頼んで。)──嗚呼嫌だ、死んでまで煩いのは御免だよ。…肩、やってくれるかい。
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