小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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…お前さんが眠っている間、私はずっと此処に居たよ。夢でも見たのかい、(目を覚ましていたとは思わなかったため、返事が返ってきたことに驚きつつも、不意に手を取られると相手を見つめて。外に出た事も見破られると相変わらず自分の変化には敏いと感心つつも暫しの沈黙の後、そう答えて。大方風邪薬などの備品の個数も把握していたのだろうが、今は余計な気を遣わせ無いように本当の事は伏せておこう。熱で朦朧としている今なら言いくるめられるだろうと「一週間分の薬が入って居たよ、切れたからってお前さんが貰いに行ったんだろう。」と言いつつ、余計な事は考えずに休むようにと伝えて。薬と湯呑みを手にすると相手を起き上がらせ、それを差し出しつつ。)──ほら、薬を飲めばだいぶ楽になる。
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