小説家 2018-11-29 01:25:00 |
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(部屋に入るとまだ眠っている相手の姿、疲れているならそのまま寝かせておけば良かったと思ったものの部屋に入る時に声を掛けてしまったため相手は直ぐに目を覚ましてしまったようだった。慌てて身体を起こそうとする相手の動きが緩慢で、少し違和感を感じ布団へと近づくと普段よりも赤い頬。まさかと相手の布団の脇に腰を下ろすと、そのままこめかみ辺りを抑えている相手の額に手を当てて。いくら自分の体温が低いとはいえ相手の体温が普段より高いのは明確で、僅かに不安げに眉が下がる。この熱では身体も辛かっただろうと立ち上がろうとする相手を制止し肩を押して再び横にさせると布団をかけ直して。言い聞かせるように言うと火照っている相手の頬に手を添えて少しでも冷やしてやろうと。)──起きなくて良い。…熱がある、これじゃあ辛かったろう。今冷やした手拭いを持ってくるから。
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