✿ 主 2018-11-05 05:29:18 |
通報 |
>73黒縄
三人が来て一人は残り、それでもその人は人間ではない。
(不穏な言葉は思考行動いずれも止めてしまう。二人の行き先も人間と呼べぬとの曰くありげな表現も表情を固くさせ暫しの間二の句が継げなかった。「人間であったのに人間ではなくなるのですか、誰でもいずれそうなるのですか」鳥居、妖、石段_数奇な運命は思い付くだけの凡ゆる記憶の何処に起因するものなのだろうか、暢気に三日かけて馴染もう等と考えている己にも抗えないその日は着々と長い影となり足首目掛けて近付いている気がしてならず僅かに声震わせ。「では魚で。朝から天麩羅は贅沢過ぎますから」仮面を外した姿は然程人間と外見上の違いを見出せないのではと思われる、本人がどう考えているかはさて置く事を前提とするにせよ。香ばしく湯気立つ湯のみを両手で包み持ち上げずにいる間も先程の話が気になってしまうのはやはり人間であるからに他ならない「黒縄さん、僕に少しずつ教えて下さい。迷い込む人間に待ち構えるこの先が何かを…そして"人間ではなくなった"とはどういう意味であるのかを」些か質問責めになってしまった気がする、尋ねようが知らなければ困らせてしまうというのに。紡ぐだけ紡いだ後はひっそり口閉ざし「…弱い者は先回りして不安を抱くように出来ているみたいですね」世話を焼いて貰っている身としては可能な限り重荷にはなりたくない、視線は下に薄く笑いのない笑いが口元に浮かび。)
トピック検索 |