✿ 主 2018-11-05 05:29:18 |
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>60黒縄
(昨日石段の上で足を止められたあの時とはまるであべこべ、困惑に囲まれているとまるで被食者から捕食者に逆転してしまったに似た少しの違和感が沈黙を保ったまま流れていく。敵意が無い旨だけは何とか知らせようと視線を優しく逸らし夕焼けの朝を歩き続け。「…皆さんに安全だと伝えるにはどうしたら良いものでしょうか」個の中の孤独と集団の中の孤立が重なりほのかに眉を下げ呟いて。余計な意図は皆無であるつもりがつもりで終わってはいないだろうか、孤立を装うには弱過ぎる人間には彼をまた崇高な存在だと認めるに値してしまうから半日経過した今より知りたくもなるのだと言った所でどうなることやら「奇遇ですね、僕も独りのようです」本来なら独りの時間を費やし要らぬ関わりを持たず日々烏天狗としての生き様を誰に見せるともなく貫いていくのだろうに、たった一人の若者が迷い込んだだけで彼の平常が崩れてしまってはこの親切な妖に申し訳が立たないというもの「友人…難しいのであれば僕を人質か何かと認識して頂けませんか?貴方のようにはなれない」向けられた視線に視線で返せば暗さ云々といったものは皆無な様子で問いかけてみるだけは許して欲しい。)
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