✿ 常世からの呼び声 (創作/指名制)

✿ 常世からの呼び声 (創作/指名制)

✿ 主  2018-11-05 05:29:18 
通報


随分と長い間、貴方は石階段を登ってきた。

その場所に見覚えはないだろう。
左右は鬱蒼と茂る木々に挟まれて、暮れなずむ陽は貴方を朱く照らし続けている。石階段の終わりには随分と古びた鳥居が一つ、その先が神社であると推測するのは難しくない。けれど貴方がそれを認識できるかは、別だ。

思考も感覚も朧げな貴方に分かるのは一つだけ。
呼ばれている。
呼ばれているから、石階段を登っているのだ。

一段、貴方は足を踏み出す。
一段、着実に一歩ずつ。
一段、足取りは不確かに。

そうして終わりが見えてきた。
後一歩、その石階段に足を載せれば鳥居の向こう側を見ることができる。鳥居の向こう側にいる、貴方を呼ぶ何者かがそこに居る。

一段、貴方は最期を迎える──筈だった。


>幸運にも誰かが貴方の手を掴む。そしてもう片方の手で、しぃ、と口元に人差し指を当て、貴方を石階段の下へと誘った。



コメントを投稿する

  • No.61 by 有馬 続  2018-11-17 08:32:51 



>34 葛籠

常世…妖、って……。

(次から次へと紡がれる受け入れ難い言の数々へ頭に手を添えては苦渋に被りを振るも、この異様の光景を前にしては如何に現実的な反論を試みた所で信じる他ないだろう。然しさすが大きく両手を広げ己の真の姿を形容せんとする少女に対しては、その幼い言動による気抜けも相まり半ば疑わしげな眼差しを向けてしまい。いや、当然周囲の様子を伺う限り話の信憑性自体は極めて高いのだが、眼前の可憐な少女がそのやけに大きく広げられた小さな手に基づいて世にもおぞましい大蜘蛛の化け物へ変容するなどと至極想像に難しく。次いで、此方に背を向けると共に小石を蹴り上げ軽々しく落とされた音には、怪訝の瞳を忽ち驚愕と畏怖の色に塗り替えて。「た、食べっ…!?……~ッ、分かったよ。とりあえずは…お前について行く事に、する。」先程からやけに己の身に纏わりつく異形らの気味悪い視線がそういった類いのものであったと気付かされれば、産毛が逆立つような怖気が掻き立てられるのも無理からぬ話。が、それを意地だけで強引に振り払うと、周囲の彼らへ向けかけた顔を目の前の少女へと戻し、未だ少しばかり躊躇の残る様子で追従の承諾を述べて。物の怪であるところの彼女を完全に信頼した訳でも無いが、今のところ此方に対する害意は微塵も見受けられないばかりか、愛くるしい容貌や純朴な振る舞いは此方の油断を一心に誘う。人間は信じたい物を信じる生き物と言うが、彼女が無垢を装い、それこそ蜘蛛が如く獲物を罠にかけての捕食を狙っている――などといった数多の懸念事項を考慮から排した甘えの残る判断を下すと、続け彼女の真横へと歩を進ませ、誘導されようとしていた道の先に視線を投げて。)

それで――…何処に行くんだ。そこは安全なのか…?

[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:1対1のなりきりチャット







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック