隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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…あまりに虫唾の走るものを見せられて手元が狂っただけだ。……こんなときにまで冗談抜かすなよ。
(相手に言われ改めて自分のミスを自覚すると神経質が故にショックは大きく今後のためにも精神的に鍛え直さねばと思うが、それも自分の弱さから逃げている気がして煮え切らない。ミスの言い逃れは出来ないが、発端が相手の揺さぶりによる自覚だっただけに素直にはなれず子供じみた口先だけの責任転嫁をして。それはともかく、相手だ。あんな馬鹿力の男に首を締められて平気なはずがないのに冗談を言い笑みすら浮かべる姿に呆れ混じりに返すがその苦しげな様子に声色はそれほどきつくはなく心配の色が滲んでおり。少し呼吸が落ち着くのを待つと手錠はそのままで支えながらゆっくり壁際に行き座らせると背中を壁に預けさせて。その際、ズキズキと肋骨が痛むが表情には出さずにこの薄暗い部屋から脱出すべく鍵を探すため肉塊と成り果てた男の元へ近付いて。
普通なら手袋をするところ、しかし手持ちがないため致し方なくかなり抵抗があるが男の服を探る。男に近付いて余計に気付かされるその筋肉量、そして口元へ目がいっては先程の相手と男の濃厚な口付けが浮かび表情を歪め
……よくこんなのと出来たよな…。それに今度は永四郎だったか。いったいお前はいくつ名前があるんだ…。どうせ東堂英太も加藤稔も偽名なんだろ。
(相手のおかげとはいえ、やはり見知らぬ男と密接に交わるなど自分には到底出来ないため嫌悪感を顕にしつつ、こんなことをしないと生きていけないほど相手は切羽詰まった状況におかれていたのかもしれないと。情に流されそうになり相手は犯罪者だと戒めては鍵を探しながら話しを続け、ようやく男の靴の中に手錠の鍵を見つけると一応相手の視線を気にしながらボトムスの太ももあたりにつくファスナー付きのポケットにしまい、この部屋の鍵を探って。
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