隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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安心しろ、メニューは普通だけど俺が腕によりをかけて作った。この酒に見合うだけの味だって俺が保証する
(相手に料理を作るのは2度目だがあの時とは違った雰囲気だ。純粋に2人で食事を楽しむだけ、そんな些細な当たり前が酷く嬉しい。1人でいた時に過ぎった不安は自然とどこかへ流れていって、今はただこの時を楽しんでいた。和食料理店で鍛えた腕は今も健在、肥えた相手の舌も納得させることができるだろう、そこにこの熱燗が加われば立派な夕食だ)
は…?お前、なんでそこは律儀なんだよ。もうちょっと俺に遠慮しなくなったらどうだ?──ほら
(座っていいか?なんて問いには一瞬呆けた顔を浮かべその後に笑いを吹き出す。確かに他人の家で礼儀を重んじるならば座るのを促されるまでは立ったままでいるべきだろう。だがもうこの男と自分との間にそんな遠慮はいらない。前のままの関係だったなら相手は遠慮なしに座るのだろうかと考えつつ、あえて座れとは言わなかった。2人の間柄においてもうそんな言葉は必要ない。自分はさっさと椅子に座ると熱燗を手に取りお猪口を指さす。さっさと座って注がせろと言いたいようだ)
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