隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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(料理を作り終えテーブルの準備が整った後、家の中に静寂が訪れた。いつもはなんて事のない、ただ時間が流れるだけの空間なのに、今はその静寂が自分を責めるようにも思えた。芹崎航は自分の求めるものを満たしてくれる、だがそれによって母親への思いが押し流されてしまうようにも思う。あの日から片時も離れなかった笑顔のない顔、いつか笑顔になればと願う顔、それが先程一時にせよ頭から離れていた。これもあの本の影響だろうか、愛情を失うことを恐れる…今まさに自分はそんな状態だった。深く呼吸を繰り返していると、ようやく相手が呼び鈴を鳴らしているのに気がついて玄関へと向かう。鍵を開け扉を開くとその頃にはいつも通りの表情を浮かべていて)
よぉ、遅かったな
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