隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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(時刻は丁度昼時だ、カフェの奥まった席で1人本を広げて静かに読書を進めていた。が、ページはそれほど進んでいない。読んでいる本は昨夜相手に渡された本だ。愛する者を殺したあとに自害をする男の話…相手はこの本の主人公を自分と重ねていたのだろうか。もしそうならば、相手は大方正しいと言える。この男の行動や思想はあまりにも自分のものと酷似している。自分が目を背けてきたものを改めてつきつけられるようだ。本を一度閉じると軽く息を吐いてから飲みかけのぬるい珈琲を口にした。相手は何を思ってこの本を渡したのだろうか。こちらのことを理解するためか、自分を見つめ直せという意味か、それとも自ら命を断つことを薦められているのか…昨夜の別れ際に触れられた頬に自分の手を置く。「お前の元に帰ってくるから」という言葉が脳内で再生された。やはり相手のことは分からない、この前までは全てお見通しだなんて思っていたのに。この本の意味さえ分からなかった。そうやって相手のことを考えた時には自分のGPS情報を相手にメッセージなしに送り付けていた。)
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あぁ、分かった。そうすることにする。
お言葉に甘えてかなり短くなった、すまない。とりあえず接触する機会は作っておく。
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