小説家 2018-10-24 19:26:17 |
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お前さん、少し料理の腕を上げたね。…前はこういう煮物も、芋が何処に行ったか分からないくらい煮込んでいたろう。
(いただきます、と丁寧に両手を合わせて箸を取ると味噌汁の入ったお椀を手に取り啜りつつ箸先を湿らせ、相手の説明を聞きつつ近所から貰ったと言う芋煮を口に運び。一日何も口にしていなかったのだから、いざ物を口にすると腹が空いていたのだと思い知らされる。手がこもり味のよく染み込んだ煮物はお気に召したようで、食事を持って自分の向かいに座った相手を見つめてそう言って。しかし素直に褒められないのがこの小説家の性、余計な言葉を付け足しつつ普段から食事の時はいつもに増して口数が少なくなるため黙々と食事を口に運び、ぴたりと口を閉ざしてしまったのだった。)
(/話をしていて思い付いたのですが、陽子さんのお陰で話が広がった事でつい寒い中夜更かしをした小説家が風邪を引く、というのはどうでしょうか?普段通りの顔をしていながら何か可笑しいと思っていたら熱があって、散々心配を掛けた事を流石に反省して珍しく陽子さんを甘やかして二人で語り明かす、というような。)
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