小説家 2018-10-24 19:26:17 |
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お茶の葉にまで感情移入をするとはお前さんらしい、…そんなに言うのなら美味しく飲める中でなるべく熱いのを頼むよ。
(小説の登場人物にも人一倍感情移入をするタイプだと思ってはいたがまさかお茶の葉にまで、と呆れたようにそう言って。変わらず不服そうに言いつつも譲歩はしたようでそう告げると目を閉じて相手の手の力に身を任せ。背後に回った相手は的確に凝っていた箇所を解してくるが何せ力が強い。時折痛たた、と声を上げつつ「そんなに力を込めたら私の肩が砕けちまう」と文句を付ける事も忘れずに背後から捲し立てるように話し続ける相手の言葉を遮る事はなく聞き流しつつ時折反応を返し、台所へと向かおうとする相手を手で追い払いつつ再び原稿に向かって。)
──私に向かって頭の石とは生意気な子だ。散歩に出なくたって、此処に居れば外の空気は吸える。歩き回るのは疲れるから好きじゃない、用が無い限りは余り出ようとは思わないね。…はいはい、早く行った行った。お前さんがあんまりお喋りで煩いから、筆が進みやしない。
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