匿名さん 2018-10-13 23:17:46 |
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…アンタを呼んだ覚えはないよ。たまたま名前の響きが同じだっただけ。
で、ボクが誰だって話だけど。
(変な話、それで片付けられたならどれほど良かったことだろうか。凛とこちらを見据える瞳に訴えかけてみるが─まあ分かる訳ないよね。すっかり諦めてしまった心を空にするかのように溜息を吐くと自然に零れてしまう笑み。喜び一つ混じってないそれを相手に向けてはつらつらと言葉を重ねる。
あぁ、椎名神社はここまで来て酷いことするよなぁ。名前の使い回しなんて聞いてないよ。
ちょっと突き放すような言い方、荒風吹く野原に咲く一輪の花のような姿勢、月浴びては佇む度胸。どれもあの人に似ている。そのくせ初めましてなアンタが、嫌い。
それにしてもこうして人と会話するのはいつぶりだろうか。人間、余程の意思がない限りこんな異様な者と向き合うことはまず無いからだ。なによりもこちらを真っ直ぐ見つめる瞳がその証拠。
なんのつもりかなんて興味無い。残念だが自分が目の前の少女に抱く感情は失念と拒否しかない故。
張り付けた間抜けな笑顔を崩さないまま、困ったように後ろ頭を掻いては。)
そう聞くこと自体、アンタはボクが求めてる人じゃあないって証拠さ。だからもう帰ってくれないかな。ここはボクとあの人だけのナワバリなんだ。
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