執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>マリーシュカ
(ゆっくりと紡がれる言葉が胸に沁みる。大切に思われている事は、彼の言葉や態度から痛いほどに伝わってくる。「…うん。ジェイドは僕を大切にしてくれてる。でも彼が抱えてる事が知りたいんだっ。其れがジェイドの気持ちに反していても。だって知らないと無意識にまた傷付けちゃう」これから暴いてしまう事が吉とでるか凶と出るか、其れは分からない。それでもきっと、知らないといけない事なのだ。もう一度意志を固め、彼女の思いに感謝を抱く。「有難う、マリーシュカ。僕は君を冷徹だなんて思わないよ。だって意を決して伝える優しさもあると思うもの」自ら辛い事を買って出るなど中々に出来ることではない。真っ直ぐな澄んだ瞳で相手を見詰め、はっきりとした声音で告げる。エスコートなどした事がない。ごほん、と咳払いを一つ。少しばかり気恥ずかしげに体を脇にずらして彼女が通れる道を作ると片手で部屋の中を示し“どうぞ、はいって”と声を掛ける。「ちょっと散らかっちゃってるけど、適当に紙は退けてくれていいからねっ!」すっかり部屋の中は描きかけの絵や、様々な絵の具、ラフ画で埋め尽くされており)
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