執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>マリーシュカ
…?獲物?ジェイドは僕の大切な人だよ(美しい唇から漏れたとは思えない物騒な言葉に、ついピクリと肩が反応してしまう。自分にとって彼は大切な存在。なら彼にとっては?擡げた疑問は、きっと考え出すと深みに嵌ってしまうスパイラル。今考えるべきではないし、それよりも“獲物”という言葉に隠された秘密を知りたい。彼女は自分と初対面、ジェイドが言いづらかった事も躊躇なく言えるだろう。そんな打算が働く。一先ずは落ち着いてからだ、と突っ走ってしまいそうな心を深呼吸で落ち着け、続けられた自己紹介に明るい笑顔を向け。「マリーシュカさんね!僕はルシアン。此処にはジェイドやマリーシュカさん以外にも色んな人が住んでいるの?」溌剌と自己紹介を述べた後、彼女の言葉から察せられた屋敷の事情から少しずつ聞いていこうと。同居人、部屋を間違えたとの事から少なくともあと数人は此処に暮らしているようだ。敢えて色んな人、と称したのはあわよくばジェイド以外の彼女や他の住人の正体を教えてくれる可能性が残っているから。ちらり、と覗く白い牙からも彼女が人間でない事は分かった。部屋に招く招かない云々で怒られるなど聞いたことがない。若しや此れは暗黙の了解なのか。いまいち要領を得ない様子で首を傾げ。彼女との会話で既に大小様々な差異が目立つ。これは愈々怪しいことになってしまった。きっと知っている風に取り繕ったところで直ぐにボロが出てしまう。そう腹を括れば、素直に口を開いて。「他の住人さんを招くのは、此処ではいけないこと?僕は此処に来てジェイドにしか会ったことないし…それに何故此処にいるかも知らないんだ」結局それとなく聞くつもりだった予定は狂い、教えを請うように目の前の彼女を直向きに見つめて)
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