執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>ルシアン
(お互い面識が無いこの状況、なのにあまり気まずく無いのは貴方の明るい対応のお陰だろう。指を一本立て、それを顎に添えて視線を明後日の方向へ。そして漸く気付く、自分が目的地を勘違いしていた事に。ふと聞こえたきた怪物の名前に、視線をゆったりと貴方の瞳と重ねて「…そう、貴方はジェイドの獲物なのね」まるで独り言を呟くようにぽつりと静かな声音を。まさかジェイドがこの屋敷の事を何も説明していないなんて思わず、獲物という単語を出してしまったことに悪意は皆無で。しかし、よく見知った怪物とは別のバケモノが眼前に居ると言うのに、貴方の明け透けな態度に少々面食らう。貴方の言葉に促されてプリムローズに視線を落とせば、口の中で短くスペルを唱えて、出番を失った花を何処ぞへと消し去って。「私は、マリーシュカ。ジェイドの友人――同居人、かしら。突然ごめんなさいね、部屋を間違えてしまったみたい」ともかく、問われた通り名を名乗っておこう。吸血鬼という素性は―皆まで言わずとも、唇の端から覗く牙が物語ってくれることを期待して。困ったように控えめな微笑みを浮かべながら、そそっかしいミスを謝罪して「―いいの?彼に怒られないかしら」まるで招かれるように大きく開かれた扉と、自分によく似た色の瞳を交互に見つめる。貴方の部屋に入ることを憚る理由は諸々あるが、1番大きなものは貴方と懇ろな怪物への配慮で)
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