執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>ジェイド
そっか…。此処はジェイドの安心出来る場所なんだね(閉じていた目蓋を持ち上げ、彼を振り返る。戯けたような仕草が逆にその言葉が真実である事を顕著に伝える。軈て大樹に寄り添う彼を澄んだ瞳で見詰めると、ポツリと言葉を落として。彼の大事な場所、と心に刻む。ゴソゴソと鞄から一枚の絵を取り出すと、“ん”と彼に差し出して。「僕も大切な絵、ジェイドにだけ特別に見せてあげる」黄ばんだ年季の入った紙。目に痛いほど鮮やかな青空の絵は途中で時を止めたように途切れてしまっている。「どうしてもこの続きが描けないんだ。とても大切な絵のはずなのに…。だから、もし完成したら真っ先にジェイドに見せに来るねっ!」彼と共にいれば、この続きが描けそうな気がする。何故だかそんな気がした。わずかに重くなった空気を和らげるように、そよ風が頬を撫ぜる。そのまま大地の布団に誘われるままに仰向けでゴロリと寝転んでは、隣をぽふりと叩き。「何だか眠くなってきちゃうね。ジェイドも一緒にお昼寝しよ?」小さな欠伸を添えてお誘いをかけ)
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