執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>クォーヴ
何か、死神さんがお邪魔しますって言うのも少し可笑しな感じがするね(礼儀正しく一声かけてから入室する相手に対し、いささか失礼な気がしなくもないが、つい思ったままの感想を楽しげに口にしてしまう。死を司る神が、病や事故によって自分や身内の元に来ないよう遠ざけるのが以前の生活なら当たり前だったのに、自ら招く事になるとは、と。そして注意を呼び掛けたとは言え入り口を難なくあっさりと通り抜けられては、彼が例外だったのだろうかと拍子抜けしつつ、ソファーへ。やがて具体的なリクエストを貰えれば「りょーかい。一番嬉しかった事……は決められないくらたくさんあるよ?最近は全然だけど、小さい頃にお母さんにテストで初めて満点取って褒められたり、自分の部屋とかついでにリビングとか綺麗に掃除したら喜んでくれて、私の大好きなアップルパイ焼いてくれて嬉しかったし、元々住んでた場所から遠くに引っ越した先でも仲良かった友達が毎月手紙を送ってくれて嬉しかった事もあるし、後は……あっ、私の13歳の誕生日にお父さんが犬を飼ってくれてね、クレアって私が名付けたんだけど、その子がとってもとっても可愛くて、おすわりとか待てとか、最初は出来なかった所からだんだん成長する姿とか一緒にお散歩すると尻尾を振って喜んでくれたり、普段は元気なのに撫でると大人しい姿とか見るのが、学校とかバイトから帰ってきてからの一番の楽しみで……」一番、と指定されたもののどれが一番かなんて決められず。幼い頃の記憶から辿り、今は何とか赤点回避の点数ながら勉強について努力していた日々、今でも綺麗好きな習慣として残る最初の切っ掛け、離れ離れとなった友との切れぬ絆、自分が生まれた日に贈られた素敵なプレゼントであり家族、妹のように可愛がっていた愛犬との日常。語れば切り無く夜明けまで喋れそうな口は、途中で相手の様子を伺うように一旦止め「……っと、私ばっかり喋っちゃってるけど、こんな感じで大丈夫?眠くなったりしてない?」残りのエピソードは悲しかった事と驚いた事。この調子でどんどん喋り倒してしまいそうだが、相手は聞いてばかりで飽きていないだろうか、うるさく感じていないだろうかと心配するかのように、隣へと顔を向けては声を掛け)
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