耽溺のグランギニョル【 指名制 / NBGL 】

耽溺のグランギニョル【 指名制 / NBGL 】

執事長  2018-10-04 22:19:25 
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 ゴトゴトゴト。
 廻る車輪は、意識のない貴方を運ぶ。
 鬱蒼と茂る樹海の最奥、人の世界の果てにひっそりと佇む御邸へ。

 やがて貴方は目を覚ます。
 寝ぼけまなこを覗き込むのは、文字通りの人でなしたち。
 彼らは口を揃えて言う。

   「ようこそ、大切なお食事さん」

 ――しかし、奇妙なことにバケモノたちにも心はあった。
 それどころか、一度気に入れば決して放さない、[耽溺]の気質を持つ者ばかり。
 始めは貴方のことを餌としてしか見ていなかった彼ら。
 触れ合いを重ねるにつれ、お互いの心に芽生えたのは果たして――?


>いらっしゃいませ、長旅ご苦労様でした。…と、よく眠ってらっしゃいますね。そのまま良い夢に溺れて、もう少しだけ、お静かに。

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  • No.543 by ラクシュエリ/クォーヴ  2018-10-20 21:57:02 



>レベッカ

(いくら体温を分け与えてもらおうとも、冷たい心臓は脈打つことはなく、従って自分の身体が熱を持つことはない。否、だからこそ、こうして束の間でも温もりを感じさせてくれる、貴女の優しい手を放したくないと思ったのだろう。ふと伝えられた迷信、それには思わずまた小さな笑いが零れた。「あはは、あべこべじゃないか。俺には、君の心が冷たいとは思えないなあ」それは人間界に流布する迷信、ならば死神である己には適用されない、という無意識の前提の下、貴女に返答を。そしてふと、貴女の生い立ちに淡い興味が湧く。貴女のような人間はとても珍しい、その人格はどう形成されたのか。――貴女の中には、どんなに素晴らしい記憶があるのか。「…ねえ、教えて欲しいんだ。君の心が、どうしてそんなに暖かくなったのか。君のことをもっと聞かせて欲しいな。…入っても、いい?」貴女の手を握る力を、きゅう、と少しばかり強める。まるで貴女を求めるかのように瞳を覗き込み、柔らかい口調でお願いを重ねて。まるで、先程貴女に質問責めをされたお返しとばかりに、視線を貴女の部屋の扉に移せば、ゆるりと微笑んで小首を傾げて)


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