執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>レベッカ
……さあ、どうだろう。そんな昔のことは、忘れてしまったよ(遥か遠い記憶、それは自分にまつわることですら、このコートのように煙の如く霧散してしまったようで。どこか遠い目をしながら、それでも口元を緩める微笑みは失せることはなく。貴女の言葉に対して笑ったのは決してそれを社交辞令の類だと片付けたわけではなく、寧ろその逆。あっけらかんと男の怪物相手に賛辞を述べてみせるその明朗さが、死を纏う己には眩しすぎた故で。お褒めの言葉と、此方の身体に対する気遣いに、ありがとう、と発言する代わりに、貴女の頭を一度だけ撫でて。「―俺に?ハハ、もう会わない方がいいよ」ぱちくりと目を瞬かせ、次には小さく笑い声をあげて。目の前にいるのが死神であると、理解できているのかいないのか――無防備な貴女は、死神に手を差し出していて「…俺に触るのが怖くないの?」貴女の手をまじまじと見つめつつ、人当たりの良い笑みは少しだけ控えめに。ゆったりとした声音はそのままに、トーンは少しだけ低くして、貴女の反応を窺うように問い掛けて)
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