執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>マリーシュカ
本当…?…良かった…。
(此処まで彼女と重ねてきた会話。それは一つ一つがどれも印象深いもので、想像していたヴァンパイアという脅威的な性格とは掛け離れたその包むような穏やかさに、自分はこの短い期間だけで、心を委ねても良いと思えるようになったほど。母親に会いたい気持ちが無くなったわけではないものの、彼女という存在は自分の中でそれほどまでに大きくなっていたと、自分自身の言葉で気付く部分もあって。抱き締められるその感触は、確かに母親とは違って冷たい。けれどそれはあくまで感覚的な問題。包み込まれるような形で抱き寄せられれば、自分もその手を背中へと回し、思いの強さを表すかのように少し力を込めて抱き締め返し。涙を浮かべてまで主張した自分の思い。彼女の言葉に導かれるようにして手首を動かし、そこへ付けられた可愛らしいブレスレットへと視線を移し。ワガママで自分勝手な考えであったにも関わらず、それを受け入れ、誓うとまで言ってくれた彼女に対して安堵の表情を全面に滲ませながら緩く笑みを浮かべて。そうして改めて彼女の顔を正面に見据えてみると、本当に綺麗な顔立ちをしている。暫く眺めていても飽きが来ないような、そんな風にさえ思わせる。ふとこんな事を口にしてみる。「…貴女は、普通の友人とは違う感じがする。どうしてだか分からないんだけど…、今まで接してきた誰よりも、貴女という存在が大きいの」それはずっと考えていた事。ずっと、ちゃんとした理由が分からなかった。この歳まで生きていれば同じくらいの年代の子と話す機会も何度もあったが、彼女以上に身を任せられる人など居なかったように思う。今はまだ答えという答えは出ていないけれど、思う事ならまず伝えるべきと考えて)
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