執事長 2018-10-04 22:19:25 |
|
通報 |
>ジェイド
本当!?僕もいつか着けてみたいなぁ〜(褒められると直ぐその気になってしまうのは良い事なのか悪い事なのか。じぃ、と物欲しげに蝶ネクタイを見詰め、あれは高いのだろうか?と頭の中で金勘定し。好きな色、と聞かれてはよくぞ聞いてくれた!と言わんばかりに両手を腰に当て胸を張る。ふっふっふ、と含んだ笑いを零し、キランと目を輝かせると「僕の好きな色は昨日から翡翠になったよ!とーっても綺麗な色さ。ジェイドは何色が好き?」堂々と恥ずかしげもなく伝える。一つ一つ知ってもらえるのも、その反対に知っていくのも、とても楽しくて心踊る。興味津々な態度は隠さずに、顔前面に知りたい、と見えぬ字で大書して。「退屈なんてしないよ!だって毎日同じなんて有り得ないもの。姿は同じに見えても心に抱えてるものとか、その日の気分とか、色々違うでしょう?そういった繊細なものが絵にも影響するんだよっ」まだヒヨッコの駆け出しの絵描きではあるが、それだけは自信を持って言える。何を偉そうに、と思われるかもしれないが、今日おめかししてこようと思ってくれたのは昨日の関わりがあって彼に変化を齎したから。その積み重ねが絵にも表現され味わい深くなる。スケッチブックを開き、同じ花を描いたページを何枚か彼に見える様に捲り。朝焼けの中ひっそりと咲く姿、雨に打たれる姿、凛と誇らしげに太陽を向く姿、其処には色々な姿が写し取られている。包みの中身はどうやらお菓子らしい。こんなに綺麗に模られ、甘い香りのするものは知らない。「へぇ、チョコレートにマフィン、キャンディって名前があるんだね!すごいなぁ、世の中には色んな美味しそうなものがあるんだねっ」行儀良く彼の忠告に頷いてみせるが、それが行動に移せるかというと話は別物。いそいそとチョコレートを一粒手に取り口内へと招き入れる。濃厚なまでにしっとりとした甘さが舌に絡み、文字通り心を蕩かせる。ふにゃふにゃと頬を緩ませると「本当に美味しいや…。僕はこんなに美味しいものが食べれて幸せものだね」ポツリと感謝を滲ませ、感想を告げる。こんな時、あまり言葉を知らぬ事が歯痒くて仕方ない、もっとこの味を言い表すことのできる適切な言い方があるだろうに、口惜しい。彼の返答、表情、声音の調子で、”あ、やってしまった”と後悔が押し寄せる。折角楽しいひと時になるはずが失敗してしまった。挽回するように、「名探偵ルシアン?何それ!カッコいい響きだねっ」子供特有の嬉しげな高い声を上げ喜んでみせ。お風呂の話題から遠去かるべく話題はそのまま名探偵へ転換しようと話を振り。「僕は名探偵だからね!もしジェイドが何か困ったことがあったら何でも相談してね!探し物とかでもなーんでも手伝うよ」気分はすっかり小さな探偵気分。ふふん、と鼻を鳴らし得意げにそう述べて)
| トピック検索 |