執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>ジゼル
……俺を、喜ばせる…?(鋭い鉤爪つきの手で顎を掴まれるなんて、刃物を喉元に突き付けられているのと同義なのに、貴女は楽し気な様相さえ見せる。これはいよいよ手に負えないかもしれない、と言わんばかりに、あんぐりと口を開けて顎を掴んでいた手を放して。貴女が何をどのようにしてその発想に至ったのか想像もつかず、ただただぐるぐると混乱する脳に頭痛すら覚える。「―っオイ、馬鹿…!」不意に貴女の自傷行為、口元の怪我は案外血が出るもので。普段は旨そうだと食欲をそそられる筈の赤い花も、混乱している今では心配の方が先に顔を出して。しかし、唇を噛んだ後の貴女の言葉を聞いて漸く少しだけ合点がいったような気がして、それを確信に変えるべくもう一度貴女にずい、と顔を寄せて「…それも、俺を喜ばすためにやったってことか…?お前は、俺に喰って欲しい…のか?」問い掛けながらも、唇の傷口との距離が縮まればその分新鮮な鉄の香りが匂い立つ。萎えた食欲が再び顔を覗かせるような空腹感を少しずつ取り戻しながら、貴女の返答を待って)
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