執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>322 ジェイド
…!そうだ、きっと絵を描いていたんだ!どうして普段僕がしている事が分かったの?(絵を描く、そのキーワードからぼんやりとしていた記憶は晴れ、前後が結び付く。肩から下げている鞄からスケッチブックを取り出す際、慌てる余りに一度取り落としてしまうがそんな事は気にならない。もう一度、今度はしっかりと手に持ちパラパラとページを捲れば建物と建物の間、そこだけが切り抜かれたような青空がキャンパスの上に描かれている。まだ途中のそれは色付けが充分ではない、それが何よりの証拠。背の高い彼を見上げ、探偵のようだ、と尊敬の念が篭った眼差しを送る。ワクワクと彼の種明かしを待つ、その頭の中には己の服装など常日頃のもの故、意識の外。返ってきた言葉とは裏腹に静かな微笑みが影を落とす。きっと彼にとっては良くない話題なのだ。子供の興味は移ろいやすい、そんな体裁で、不意に目についたクレヨンを一つ手にとって彼に見せるように掲げ。「ねえ、またいつかジェイドさんの似顔絵描いてもいい?こんなやせっぽちの子供のモデルになってくれる人って中々居ないもん。みんな意地悪な大人ばっかりなんだ」ぷくり、と両頬に空気を入れ拗ねてみせる。"ね、お願い!"と顔の前で両手を合わせ、チロリと窺うような眼差しを向けて。どうやら耳は擽ったいらしい。一つ発見をした。新たな発見に瞳をキラキラさせ「あのね、あのね!僕も耳触られると擽ったいんだ!だからお揃いだね!」幼稚な発想そのままの感想を述べ、お揃いが嬉しいのだと嬉しさに熱らせた頬が如実に告げる。座らされた椅子に落ち着かなさそうにモジモジするが、彼が隣に座る事で安心感を得て、漸く周りを見渡す余裕が出来る。コウモリが食事を運んでくれるなんて場面見たことがない。視線はまさしく釘付け。最後のジュースが机の上に置かれた時、はっと我に返っては「コウモリさん、有難う!僕、こんなに美味しそうな料理見たことないや」自分中での精一杯の感謝を伝える。ぱん、と両手を合わせ"いっただきまーす!"と元気良く声を上げては、もう待ち切れないと大きく切ったハンバーグを口いっぱいに頬張る。じゅる、と溢れる肉汁、食べたことないほど柔らかなお肉に途端顔は輝き出す。暫く無心に食事を続け、粗方お腹が膨れた頃に隣人の存在を忘れて食事をしていた事に気付く。更には皿の上はお世辞にも綺麗とは言い難い。しょんもり肩落とし「…あ、あのね、御免なさい。僕、マナーとか礼儀?ってよく分からなくて…」今更ながらに後悔が胸に到来、小さな声量で謝罪を口にして)
(/承知致しました。後日道筋をまとめご報告させていただく所存ですので、その際にはご一読宜しくお願いします!蹴り推奨)
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