>12 (そよそよと優しい風が彼を眠りに誘った。何をしようとして家を飛び出したのか、目的を忘れ道中目にした何とも大きくそして寝心地よさそうな大木を見つけては己に少しだけ…と我儘を許し柔らかな枕抱え眠りに落ちた。一度眠りについてしまった以上キリの良い所ではないと二度寝をする羽目になってしまう程彼は寝起きが悪い。少しばかり背後で誰かの気配がしたのに感づくも小鳥だろう、と重い瞼を開けることは無く)