ポップなデザイナー 2018-09-07 21:07:52 |
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ジョー…もちろん待ってるよっ!君の気持ちを僕に伝えてくれる時を楽しみにしてる。他でもないジョーの頼みだからねっ!…──ジョーに名前を呼ばれるとやっぱり胸がポプポプ…いや、ちょっと違うな。これがヒューゴーが言ってた、心が繋がるってことなのかも…ってことで!はいっ!これ被ってね!
(普段流暢に言葉を紡ぐ姿からは考えられないくらいに先程から彼はたどたどしい言葉でこちらに謝罪や本音を届けてくれている、自然な笑みが浮かんでいる。なんだがそれが自分だけの特別なことのような気がして、笑みはさらに明るくなっていった。ようやくいつもの調子を取り戻して、人差し指を立てつつ任せておけと自分の胸をポンッと叩く。何よりも彼からの頼みな上、そんなものを受け取るのも初めてだ。拒否するはずがない。心に込み上げる暖かい感情、それはデザイナーとして心踊らせている時と似ているようで少し違う。あの春に感じたような、しかしあの時とはまた違った特別な心の繋がり。胸に当てていた手を軽く握ると微笑みながらまたこの胸の温かさを噛み締める。しかし、なんだが胸がむず痒い。パッと顔を上げて気持ちを切り替える。いつもの調子を取り戻した以上、いつものように振る舞うのがこのデザイナー。隠し持っていたデールの耳がついたカチューシャを取り出すと断りもなく彼の頭に取り付ける。そして自分にはチップの耳を付けた。これで装いは完璧だ。満足げに数度頷いたあとニコリと満面の笑みを浮かべていた)
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