見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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御影尋.
…へぇ、それじゃあオレみたいな得体の知れねえの余計に連れ込んじゃだめジャン。
( 今まで坂1つない平坦な道を歩いてきたからか、情けないことに余計に階段が堪える。引っ張ってもらう形でゆっくり段差を、のぼりながら聞こえた返答に俯いていた顔を上げ前方の小さな背中を見遣り。亡くなっているのか、それとも家を空けているだけなのか…何にせよ女子高生のガキがアパートで一人暮らし、ねぇ───嗚呼、なんだ、結局この世界でも飼い主は『家族』に恵まれなかったのか。促されるままに扉を潜り、部屋に上がろうとして…ピタリと立ち止まって。水分を吸いぐっしょりと濡れたパーカー、そして指から伝い玄関に落ちた赤い雫を見て、このまま上がったら部屋が事件現場になりかねないと思い。「あー…電話もありがたいんだが、先に手当てしたいから風呂場貸してくんない?」と頬をかきながら、色々用意してくれる飼い主にお願いして、)
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