見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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御影尋.
…ははっ。お互いもう二度と顔を見ずに済んだのならどんなに良かっただろうねぇ?
( 人の気も知らず拗ねたような、それでいて少し寂しそうな声で嘘吐きだと糾弾されればフハッ、と乾いた笑いをこぼして。確かに、今夜の出会いは誰の記憶にも残ること無く、夢として消える。…しかし覚えていなくても召喚されてしまった以上、彼女はまた懲りずに此処に堕ちてくるに違いない。空を流れる雲が太陽を隠し、秋の森に影を落とす、その影を吸い取るかのように毛先から黒が広がってゆき、美しい蝶の羽も塵のように消えて。彼女は勿論のこと、ここには見たくない顔が多すぎる。「…まったく、どいつもこいつも気持ち悪い奴らばかりで嫌になる。」なんて誰に言うでもなく独りごちると、ついて来いとばかりに彼女に一瞥をくれ、出口へと歩き出して、)
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