見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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御影尋.
──へえ、そんな感じなんだ。
( 呪いもさることながらかつてこの土地に暮らしていた者達の悔恨の念が、特異点をここまで澱ませているのであろう。マタ失敗シタ、イタイ、ナゼ完成シナイ、タスケテ、タスケテ、タスケテ、タスケテ── ずっと鳴り止まない、周囲の音をかき消す数の声、救いを求めて幾つもの自分にしか見えない腕が伸びてくる。飼い主の感想が興味深かったからなのか、服の裾を掴む誰かの手に気が付いたからなのか…自分でも理由が判然としないままうっそりと目を細めて微笑し。「コイツ貸してやろうか、もちもちしてて抱き心地いいぜ。」ケーキボックスと自身の腕の中にいる妖精を交互に指差しながら交換を申し出たのは、自分なりに少しでも警鐘を紛らわせたかったから、)
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