見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
通報 |
>>アンリマユ
(嗚呼…なんて不甲斐ない。叫びそうになる痛みを唇を噛んで耐えていると、唐突に走った衝撃で武器が引き抜かれた傷口が赤く濡れていく。揺れた視界の中で、貴方が影に最期の挨拶をしているのが見えた。無事でよかった、いやそれより貴方を止めないと、分かっているのに、いつもの意地悪に笑う姿とは違う表情に漠然と、綺麗だな、と思う。下手に今踏み込めば…肩を掴んで引き剥がそうものならきっと腕二本じゃ足りないだろう。自分には、貴方を引き止められるような才能はないから。辺りの掃除が済んだのか、戻ってきた狂戦士が自分の腕からぼたぼたと垂れる血を見て自分の腕を掴む、軋む腕の痛みも麻痺したまま、魔力を渡すように赤いそれを狂戦士のひとりに差し出して、それでも「…アンリマユさん、帰ろう」と、小さく声を掛け)
トピック検索 |