見習いマスター 2018-09-02 23:37:37 |
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<アンリマユ
………うるさい,早く行け。
(自分が声をかけて引き留めておいてなんだが,これ以上この最弱英霊と会話を続けているとボロが出てしまうことを懸念して相手を追い払う,実際相手の言葉はこちらの真意を突いている,だから…なんとも妙な感じ。
乙女チック,ちぐはぐ,どれも当てはまってしまう。
だって本当は消えた識を忘れないように,その痕跡を残しておく為にこんな口調でいるだけだ。
しかしこのまま相手が去ってしまうと負けた感じがする,いつもならこんな子供みたいな動機では動かないが,今回だけは別,少しぐらい少女のような我儘を通したってバチは当たらない。
そう考えつくと,いつの間にか食べ終わっていた食器を片手で全て持つと相手のところまで駆けて行き,何か言うのかと思いきやその食器を相手に押し付け。
「頼んだ」とだけ言ってひらひらと手を振り,この日はこれ以上相手に合わないよう食堂から足早に出て行き。
そしてカルデアの無機質な廊下を一歩進むと,自分がしていたことが少しばかり恥ずかしくなり,大きなため息をつくと壁にもたれかかって)
<御影尋
この眼を美しいなんて言ったのはおまえで2人目だ。
それでこの眼を大事にしなくてはなんて言ったのはお前で3人目だ。
(両儀式という存在は根底から狂っていた,幾度と続いた思考の輪廻の中,その結論にたどり着いたのは一体いつだったか。自分は他人と違うと線を引いたわけじゃない。
子供の頃から人間を知っていたから,人間嫌いになった。
しかしその考えさえも覆された事がある。自分のことは自分がよく分かっているとは言うが,それは他人の目線を前提にしなければ成立しない,このマスターは,分かるだろうか。
このマスターは首元にナイフを突きつけられても,恐らく死にかけの状況でも恐れを感じないだろう。
心強いけど,それはそれで心配だ。
そう考えて瞼を一度閉じると,頭を撫でられる感覚が染み渡る。されたことのないことだが,すぐに分かった。
しかし撫でたのは相手だ,それならあまり慌てる必要もないだろうと精神的には思うものの,身体は即座に相手から距離を置き,少しだけ紅潮した顔で目線を逸らす。
冷静さを取り戻すのに数秒を要し,ナイフをスッと懐に戻すと,相手の側まで戻ってくるとまた座り。
「分かったなら…いい。」とちょっとだけ子供っぽい答えかたをし,また目線を逸らして)
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