将校 2018-09-02 16:18:57 |
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──それじゃあ、お言葉に甘えて。
(相手の言う通り、こうして手合わせをするのはほぼ軍に入って以来と言えるだろう。まだ彼らのような新人兵だった頃、相手と向き合って無我夢中で訓練に励んだ頃を思い出して一瞬笑みを浮かべ。相手の返答にはそう返事をしつつも暫く互いに見つめ合い、行動を窺い合う沈黙が続き、その両者の鋭い殺気に周囲で見ている新兵達の緊張も最高潮に達しようという頃、左手を腰へと当て、足を踏み出すと鋭く斬り込み。体格は軍の中では取り分け良い方ではないが、その分小回りが利き軽やかに身をこなせるのが昔からの持ち味だ。決して相手からは視線を逸らすことなく、初めの一手を相手が防ぎ斬り返して来たのを皮切りに、サーベル同士がぶつかり合う音が響き。)
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