Fate/Inevitable ( 〆 )

…その聖杯があれば何でも願いを叶えられるの？それで、その資格が私にあるんだね？乗った。リタイアなんてしないよ。私は知識が無いから少し面倒かもしれないけど教えてくれたら何でもするよ、私は何をしたらいいの？

(未だ謎の多い話ではあるが、男の口振りからして、その聖杯とやらを手に入れれば何でも願いが叶うらしく、殺し合いという言葉は些か不穏だが未だ現実的に感じておらず、何の根拠も無く大丈夫だと思っている節があり。その上、辞めておいた方がいいと言われるとやりたくなる性分で、優しさを装った男の言葉の裏に何処か傲慢を感じてしまい、少しムッとしたように眉を顰めると真っ向からその意見に対立するように言葉を述べる。もちろんそれは、負けず嫌い故の張合いで、売り言葉に買い言葉である部分もあるのだが、それ以上に自分にはどうしても叶えたい願いがあり、もしも本当にその聖杯によって願いが何でも叶うのであるのだとしたら参加しない手など無く、寧ろどこか縋るような気持ちさえある。それに眼前で務めて陽気に振舞おうとしている彼自身にも何かしら叶えたい願いがあるからこの聖杯戦争に参加したのだろうし、恐らくリタイアという選択肢は自分にとっても彼にとっても望むべき物でないのは確かなように思えて)