夜啼鶯 2018-08-24 13:09:16 |
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お声掛け頂いた皆様を待っている間に、ここらで夜話でもひとつ。
真夜中の宴に招待されるのは、子供だけ、その意味を語らせて頂きましょう。
真夜中の宴とは、大切に扱われてはいてもそれ故に言葉のひとつも交わせない調度品達が、せめてひと時でも人と交わりたいと願ったために訪れた奇跡とも言える一瞬なのです。
神秘的で、凡そ現実とは思えない時間。
それでもその一瞬は、願い、渇望し、漸く手に入れることの出来た僅かな幸福。
それを否定されることは、彼らがこれまで積み上げてきた祈りを破り捨てるに等しい行為。
だから彼らは、どれだけ現実とかけ離れていても自分達と過ごすひと時を楽しんでくれる純粋で愚かな子供達を望み、
現実的ではないと否定し、あれは夢だったのだと片づけてしまう聡い大人達を拒むのです。
彼らの言う「子供達」とは、年齢や肉体の成熟等関係なく、彼らを夢として終わらせない「お客様」のこと。
彼らの言う「大人達」とは、理性を覚え現実を見据え、彼らを非現実な夢として終わらせる「無礼者」のこと。
ああ、少し長く語り過ぎてしまったようですね。
調度品達は、貴方様が「お客様」で居てくれるのならいつでも歓迎してくれることでしょう。
仮に貴方様が「無礼者」だったとしても、その時は彼らにすら会えず終わるだけ。
それでは、今宵も宴が催されることを祈って。
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