ストーリーテラー 2018-08-02 22:59:06 |
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>>リープ
おかしい?……俺の愛を否定するのか?
(今まで何を言われようが何処吹く風、涼しい笑みを浮かべていた王子の何かがぞわりと騒ぐ。終始顔に張り付けられていた人当たりの良い柔らかい笑みは、蝋燭の火が風に吹かれて消え去るように失われた。冷たい、とても冷たい瞳。声のトーンも幾分か低くなっている。奇跡的に眠り姫は触れてしまったのだろう、究極に細い彼の怒りの琴線に。だが、ここで激昂するようなはしたない真似はしない。王子は紳士だ。狂っていようがいまいが、立ち居振る舞いはいつだって優雅。それが王子たる者なのだから)
恋はするものじゃない。落ちるものだ。深く、より深く落ちた先に、愛が待っているんだよ。そこに到達するのに理屈なんて不要なんだ。ただ、身を委ねるだけ。甘い言葉、熱い体温……それも愛する者のだよ。眠り姫はそれを幸せだとは思わないのかな?
(まるで狂信者のように縷々と並べられた言葉には、最早狂気すら感じられる。リープが恐怖から自分から離れても、それは王子の言葉を止める誘因にはならず)
俺から逃げたいのなら逃げるといい。俺を否定することは、幸せを失うことだ。おかしいと思うなら、大切な執事に聞いてみるといい。きっと彼も、俺と同類さ
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