ようかいさん 2018-07-31 20:21:27 |
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久しぶりに身体を動かして無理しただけだ、心配ない。
( 気持ちよさそうに眠っていた身体を捩らせたと思えば呑気に尻尾を触り、かと思えば急に起きては忙しく身体をまじまじと見てきたので忙しい奴だと。何千年も封印されていたのに体を慣らす前に人間に化けるという消耗が激しいことをずっとしていたので、身体が限界を迎えて倒れただけ。致命的な傷を負わない限り病気で死ぬことも許されぬ妖狐など放っていても構わない。寧ろそうされた方が己の人間に対する増悪のプライドは守ることが出来た。狐だって溜息をつく。取り敢えずこの状況から抜け出そうと思い )
… それで、ここは ?
( 人間を前にして緊張感なく倒れるなんて羞恥を平手打ちのように感じて情けない。然しこの人間は何故得体も知れない妖の狐なんて助けたのだろうか。コツを掴んできた柔らかな地面の上に稲荷神のように気高く座り。下にいる相手を見下ろしては無意識に、と言うべきか癖で大きな尻尾をゆらゆらと優雅に揺らす。森のような綺麗な空気はなく、視覚的に五月蝿い光、見る物全てが初めて。自分を前にして動揺しない目の前の人間はやはり妖怪なのだろうか。だとしたらこの不思議な空間が理解出来る。すんすんと鼻を効かせるがやはり臭うのは人間の臭い。未だに疑いの目は変わることなく、じっと相手を見据え。 )
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