娘役A 2018-07-05 15:29:30 |
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>鏡子
──お帰りですか?
( 茜差す放課後の廊下を歩いていた。外から入り込む柔らかな光に目を細めて、息を吐く。夕陽には独特の匂いがあるとつくづく感じるのだ。派手ではないけれど力強くて、その光が照らした箇所からも香り立つ。胸の奥がすっと空くような、体の中心を抱き締められるような、そんな気分のする匂い。私は夕方が好きだ。特に、茜色の夕陽が好き。
音と香りは夕暮れの大気に。ドビュッシーの前奏曲一巻の出だしが頭の中に流れ出す。指の先まで響くノクターン。周りが見えなくなりそうなところまで響き渡りかけて、突如その音は止まる。前方に、茜色の人がいた。いや、多分もっと赤い。そんな性質を持つあの人。歩くスピードを少し早めて、その小柄な後姿に声を掛ける。ちゃんとそこにいた。茜に混じって消えたりしない、確かな赤のその人が。 )
(/初めまして。この度は参加許可誠にありがとうございます。素敵な響子ちゃんに絡ませていただきました。相性等大丈夫そうでしたらお話ししていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。)
>All
( スコアをカバンにしまいながら、帰りのHRを終えた教室を出て廊下を歩く。昨日少し欠けてしまった右足の親指の爪が靴に押されて痛んだけれども、脚を動かす度スカートが揺れるのが嬉しかった。私はスカートが好きである。本当はもっと長くて、さらさらと肌に触れるようなロング丈が一番なんだけれども、膝丈のこれでも十分良かった。こんな風に、着ているもの一つで気分が全く変わるなんてこと、男性にはあるのかしら。
さようなら、と通りすがりに声を掛けられる度微笑みを浮かべて会釈する。今日はピアノを弾こうか、はたまた本を読もうか。そんなことを考えて、音楽室と図書室との分岐点で足を止めた。 )
(/初めまして。灰被り姫をやらせていただいている者です。数名との交流からでも大丈夫とのことですので、お忙しい方は無理に絡んでいただかなくても結構です。お手が空いておりましたらよろしくお願いいたします。)
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