「 愛し愛され ／ 非募 」

一二三が作り出した幻影とかじゃないから安心しろ。⋯ー 寧ろそんなオチで堪まるか、勘弁してくれ、（ やれやれと肩竦めながらも言葉続け。何時もと同じ様に見える彼の態度だが、声が僅かに震えて居るのを悟れば腕を伸ばし緩々と柔い髪質の頭を撫で遣り。）
＿＿ 俺も、一二三に逢いたかった。（ 抱き締める腕の力強めては、宥める様ポンと軽く背を叩き。）負担になんてなる訳無いだろ、何十年お前と一緒に居ると思ってるんだ。⋯ 今まで通り、俺の側に居てくれ。（ ちらり、顔覗き込み。）