<風を受ける君は、いつだって気だるそうで。> 5月の夏真っ最中のように暑くなった日。5限の体育を終えて体操服のままの窓際の君。 暑さに火照ったままの頬にいつもと違う生気を感じて。 タオルを片手に真上を向いて最後の一滴を飲み干す。 額に浮き出る汗が太陽に照らされる。 湿気を帯びた前髪が風でなびく。 風を受けるフリをして君を見つめる僕の視線はこの気持ちを真夏へと加速させる