赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>ライオン
凄いや、皆"赤"が好きなんだ。じゃあさ僕その半分でも全部でも皆に会うよ、それで赤の仲間を増やす!
(不細工な顔立ちも髪色も含め誰かに気に入られるという体験は覚えがない。変わっている事が此処では当たり前であり誰もが個性を尊重している、赤い薔薇の初見は刺々しく攻撃的に思えたが赤こそ世界のてっぺんの色に思え気分がすっかり良くなった様子。「ユニコーンも居るんだ!キングの住む、なんだっけ城?の旗にはユニコーンとライオンが描いてあったからそれだ!パンはきっとふわふわしてるし薔薇は今は怖くなんかない」こっそり小さな計量スプーンをくすねポケットに隠したのは秘密。じゃが芋のお陰で腹持ちが良くメインデッシュとして既にお腹いっぱい、硬くて黒ずんだパンとは違うというだけでも贅沢の極み。キウイフルーツをご馳走になるのだって何年もご無沙汰な話で夢中になって口に運び。「悪戯するから、ぶふ、んぐっ食べて今日は枕の羽根を全部引っこ抜くぞ」父の手はこうも大きく温かかっただろうか、母の名前さえ思い出せないのにスキンシップに込み上げた何かを飲み込み大人しくされるがままに。大人は全て冷血で絶対の正を押し付けてくるだけの嫌な連中だったのに"ライオン"はまるきり違うものだからジュースを舐める手を止めコップを差し出し飲むようにと目で訴え)
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