赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>マコト
百獣の王って呼ぶにゃぁ未だ早いな、ちっこいライオンじゃ威厳が無いぜ。(己の鳴き真似を見せられれば意識せずとも親近感を持ってしまう、がははと立てる笑い声のせいで肩は大きく揺れ引きずる笑いをくっくと抑え込み、喉を震わせるそんな動物宛らの遠吠えを一つ。「そら、遠吠えっつうのはこうするんだぜ」なんて得意げに述べ。肩に乗せた彼の身体は想定していたよりもうんと軽かった。続いた言葉が嘘とも思えなければ、彼が今までどんな境遇にいたのかと言うのをヒシヒシ感じてしまう。軽すぎる身体を肩に感じつつ立ち上がったそのタイミングで悪戯を受けると思い掛けないその動向に思わず身体はよろめいて「あっぶねえ!、馬鹿が!転んだらお前が怪我すんだろ」己が転ぶのと、高い位置にいる相手が落ちるのでは衝撃が違うにもほどがある。先ずは落とさなかったことに安堵しつつ叱咤の声を。「次悪さしたら逆さづりにして城まで運ぶからな、それが嫌だったら大人しくしとけ」脅しめいた軽口を添えて「落ちないように気を付けろ、折角の不思議の国が怪我したら最悪だぜ」再び口元に笑みを戻せば今度こそ庭園を抜ける様に歩みを再開して)
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