赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>リトルオイスター
( 辺り一面真っ赤な薔薇、薔薇、薔薇。迷宮にでも迷い込んだような感覚の中で甲高い声が聞こえるが姿を確認出来ないのはその主が近くではないからか。「三時のおやつのお仲間にはなれそうにないかしらねぇ」なんて困ったように人差し指の爪の腹を唇に宛てがうも、その声色は決してそう思っている様子なく。ガサリ、ガサリ、蔦を踏む音が近付いてくる。それを認識したとほぼ同時に目の前に飛び出て来たのは先程聞いた声の主か。アイシャドウで飾られた瞳を目いっぱいに見開き、ぱちくり、瞬きを一つで唇に弧を描いては「こんにちはァ。此処の薔薇は燃えそうなくらいまーっかなのねぇ」のんびりとした間延び口調で挨拶を。続けて唇に宛がっていた人差し指で近くの薔薇の花弁を撫で上げて )
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