赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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え、……あ、ああ。確かに、言われてみれば帽子屋と一緒だ(芋虫より教えられていた情報通りに綺麗な色をした髪が揺れていると一番に感想を抱く。派手な見目をした住人が多いこの国の中でも珍しい色はインパクトを強く与えていたらしい。そんなことを考えていれば彼女より向けられたこの場にいない住人(加えて言うなれば芋虫と違い交流の薄い人物)との類似点にワンテンポ遅れて瞳を丸くし納得を。直ぐに屈託なく唇に大きな笑みを浮かべて頷き、同意を示せば「アリスはラムネのシャーベットみたいな色してる。美味しそうだね」彼女の動きに合わせて揺れる紫色は宛らグレープフレーバーだろうかと呑気で平和な考えを頭に浮かべトンと背後の扉に軽く背を預け。後ろ手に扉の取っ手を掴めば「図書館に来たがるなんて珍しいな、何か探してる本があるの?」カチャリと静かな音を共に扉を開いて、中に続く沢山の本棚画出迎えてくれるその部屋へ彼女を招き。「アリスは帽子屋のところのアリスなんだもんね。眠鼠は元気?仲良いんだ、滅多に起きてる時に会えないけど」落ち着いた雰囲気で笑い声を混じえながら話すのは彼女が自分よりも若いと見てとってか、何処か兄貴ぶる様な立ち振る舞いが無意識に顔を覗かせながら世間話のように話題を送り、帽子屋邸と言えばと言うように思い出す来るイベントにきゅうと両目を少しばかり細めて「ハロウィンの準備もあるしなきゃなあ」あ゛ー、と間延びする声を上げるその雰囲気からはまだ何も用意をしていないことが伺えて)
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