赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>リトルオイスター
いーな、超カワイイんだもんその色。アタシもイメチェンしよっかな、仔鹿の美容師居るんでしょ?てか仔鹿ってバンビじゃんね、かわいー。(いたって真面目な顔付きで地毛であるとの主張を受けるとますます羨ましくなり、好みの色を求めれば求めるほど傷みを避けられない哀れな自身の髪を指で玩びながらぼやいていたが、最後にはけらりと笑ってまだ見ぬ"仔鹿"への想像を膨らませた。軽く揶揄う程度のつもりで放った言葉を思いがけず激しいリアクションを以って相手が拾い上げた事には思わずぎょっとして大きく開いた目を数度瞬かせ、「え、えっ、なに何ナニ?!」と回避準備でもするつもりか右足を一歩後ろへ引いて構える。故意では無かったとはいえ、まさか地雷でも踏み抜いてしまったのかと動揺で回転の鈍くなった頭の中が焦り始める頃、最早抵抗も何も許さぬ内にあれよあれよと食らった何とも可愛らしい衝撃の頭突き擬きに「へっ、」と間の抜けた声が漏れた。一瞬間近に見た相手の顔がこんなにも整っているという事実に、そして遊園地の彼然り不意に近付かれると鈍る思考と相反して否応なしに研ぎ澄まされる五感がふわりと香る相手の匂いを感じ取ってしまうことに、改めて気付かされたドキドキで不自然に背中をピンと伸ばしたまま数秒硬直。とはいえ、そんなこちらの状況をよそに相も変わらず元気よく笑っている相手をほんの少しだけ恨めしそうに見詰めながら掌で額をそっと擦ると「もー、ここの人達ってなんでみんないきなり近付いてくる訳?あーびっくりしたぁ、あっつい…」と、ひとりもごもごとぼやく。然しやはり根は単純であり、そんなこんながありつつも物真似に対する上々の反応とお近づきの印と言わんばかりに差し出された棒付き飴とにあっさり絆されて「わお。良いの持ってんじゃん、ありがと。好きなんだー棒付き飴、カワイイから。」、そう言って指で摘まんだスティック部分をくるくると回して遊び。やがて誰がどう見てもそれがお菓子屋さんであるとすぐにピンとくるような可愛らしい佇まいと、無条件に幸福感を連れて来る甘い香りとに「わっ、何あれ超映える!」と、じわじわ顔を出し始めていた徒歩の疲れもそっちのけで喜びを露わにした。目当ての人物が居ない所為か聊か不満げな相手とは対照的に、すっかりテンションも上がり切って店内に所狭しと並ぶお菓子の面々を眺めながら「どんな人?そのハンプティって」と、尋ねてみて)
(/こんばんは、いつも素敵なやりとりをありがとうございます。文章がすっかり長くなってしまい、読み難くなっているのではないかと心配しております、申し訳ありません…!適宜削り取って頂くか、必要に応じて場面転換等も行って頂いて構いませんので…!)
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