赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>鼎
───あは。せやろ!そぉなんよ、リトの髪はなあ、めっさ可愛いねんな。自慢やもん(褒められて育てられたとでも言うべきか、落とされた褒め言葉に対して照れるでもなく当たり前のように受け止めて。なははと得意げに笑いながら返事を返せば自分とはまた違う色がベースながら青とピンクの入る彼女の髪色を見れば「自分の色もええね、リトのとお揃いちゃんやんけ!最高に可愛えわ」目を輝かせるように揺れるツインテールの先を交互に見やり、何様目線と言うような言葉をウンウンと二度ほど頭を縦に揺らし頷きながら続け。よもや、彼女が迷子だったとは思わなかった為に一瞬だけ呆けるようにポカンと唇を開き間抜けた顔をしすぐに我慢できずにげらげらと大口を開く大笑いを腹を抱えて見せて「なん!嬢ちゃん自分迷子ちゃんやったん?ほならね、リトが案内したる。助けて貰った分はちゃーんと返したるわ!大船に乗ったつもりでリトについといで」幼い子供と言う訳じゃ無い彼女が迷子と言うのがツボにヒットしたらしくひゃあひゃあと肩を震わせながら任せとけとサムズアップの片手を見せて。正解がわからないまま呼び名のリクエストが届けば"おん"と受け入れて「ラビちゃんはラッキーガールやね、お菓子屋さん行くんにリトほど詳しい男おらんでほんまに」こっちこっち、と伸ばした人差し指で行き先を示してから話す声色は初対面とは思えない馴れ馴れしさで。「リトなあ、此処のウサギは三匹とも好きやないねんな。白いのは口うるさくていやや、黒いのは陰気すぎていやや、銀色のんは変わりもんやからいやや。せやけどラビちゃんは可愛いしノリもえぇやろ?あとなあ、リトんこと助けてくれたからラビちゃんはリトの初めて好きになったうさちゃんやわ」指を折り曲げる様にして挙げるのはこの国にいる兎の種類についての偏見、嫌いを語る際には目を線にするように渋い物でも食べた時似た苦々しい顔つきで、後者の彼女についてを語る時はニコニコと分かりやすいほどの表情変化で好きを伝え。そこまでストレートに言ってからはっ、と我に戻ると「ちゃうで!好き言うてもそん好きと違くて。リトなあんまし女の子と接点持たへんねん。やからな好きの細かぁい違いを言葉で表せれへんくて、好きは好きやけどそん好きとちゃうねん」初対面で恋に落ちるほどの軽い男じゃないのだと言うのを伝えたいようで、やんやと言葉を手繰り寄せては騒がしくも訂正を)
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