赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>ルイ
裁判なんてそう起きないし、此処じゃあ夜中の遊園地か白の女王の機嫌が悪い時くらいしか首なんて飛ばないからねぇ。悪さを考えるアリスがいないんだ、僕の仕事なんて有って無いようなもので酒でも飲まなきゃやってられないさ(世間話のように落とされたのは国を切っての危険な場所、裏を返せば夜中の遊園地と白の女王の元では首が飛ぶ可能性があるという事で。自分の手に被さる彼の指をなぞる為人差し指だけ持ち上げてはつう、と彼の指の背を擦り「僕はアリスを気に入ったから、一つアドバイスをあげようかな。……この国のどこを見に行っても良いけど、慣れるまでは誰かを付き添いにした方がいいよ。」うぃ…、ひっく…、うう、と合間には平和呆けた間抜けな吃逆、語る声色ものんべんだらりと間延びするようで緊張感に欠けたもの。それでも紡ぐそれは誠意を持った本音であり「せっかく僕が見つけた僕のアリスなのに、簡単に壊されるのは…うん。嫌だな」あーん、と口を開けば先の首を刎ねるに準えてか彼の首元へ噛み痕を残すよう歯を立てて。「───ね。僕が君を最初に見つけたから、何もしてないけど君は僕を信用するんだ。……とは言ってもさ、いつ送られてくるかわからないアリスを庭でずっと待つなんてこと僕には出来ないから。僕が見つけたアリスって殆ど居ないんだよねえ。」送られた礼は打算が見えず心からの物だと思えたからか、無条件に送られる好意に触れると愉悦が浮かぶ。広い城内を進む中で自分のと言えば語弊があるが、少なかれ自分にとって特別なアリスである彼という存在を噛み締めながら「大丈夫だよ、なんでも教えてあげる。君が僕を頼ってくれる内は僕も君を助けるよ」酔っぱらいの戯言は気が大きくて、いくつも部屋が並ぶ場に現れれば腰に回していた手を離して先を歩く。内一つの扉で立ち止まるとその扉を開いて「此処がアリス、君の部屋だよ」と招待を。中はビジネスホテルのようにシンプルな作りで飾り気がなく物寂しい、然し先程の指示通りにいくつかの果実酒の瓶と軽いツマミが用意されていれば「先ずは乾杯しようよ。君と僕のたった一回しか出来ない出会いの日なんだから」上機嫌に並ぶ瓶を品定め、「僕は桃が良いんだけどアリスは何がいい?辛口が良かったら用意して貰うから遠慮しないで好きなのを選びなね」何が楽しいのか飲む酒を選ぶこの瞬間は恋心でも語るようにうきうきと弾む声色で、何ともにこやかに喜色に緩み。その物言いから一人一瓶であることが伺えれば言葉早くに桃の果実酒が入る酒瓶へ手を伸ばし)
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